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2022.01.21
松山散策
こんにちは。スタッフの田原です。
先日友人の婚礼があり、愛媛・松山を訪れました。
コロナ禍になって以来、本当に久しぶりの遠出だったので少々ドキドキしながら…(笑)
以前松山を訪れたときは市内をゆっくり見て回ることができなかったので、
今回は松山観光も兼ねて行ってまいりました!
とは言っても時間が限られていたので、3箇所に絞って回ってきました。
まずは松山市のシンボルである伊予松山城。
江戸時代には全国に170箇所はあったと言われるお城ですが、
今や江戸時代以前に建造された天守が現代に残っているのは日本で12城しかありません。
松山城は、この「現存12天守」のうちの一つです。
1602年から加藤嘉明公が築城を開始したのですが、
着工から25年、加藤氏は城の完成を目前に会津藩へ移され、
その後蒲生氏を経て、1635年に松平定行が城主となりました。
1784年に落雷で天守が焼失してしまい、現在の天守は1854年に再建されたものです。
天守からの眺めは瀬戸内海まで見渡せて、とても気持ちがよかったです。
壮大な石垣が見事で、ついつい見とれてしまいました。
天守再建の際に積み直された石垣は、新旧によって積み方が混在している部分がありました。
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2箇所目はフランス・ルネサンス様式の洋館である萬翠荘。
萬翠荘は、大正11年に旧松山藩主の子孫にあたる久松定謨伯爵が、別邸として建設したものです。
陸軍駐在武官としてフランス生活が長かった定謨伯爵は、フランスへの熱い思いを抱き続けていたとのこと。
設計は、愛媛県庁本館も手掛けている木子七郎氏。
地下1階、地上3階建てで、愛媛県で最も古い鉄筋コンクリート造りの建物だそうです。
特に、階段踊り場の帆船と波のステンドグラスがとても印象的でした。
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最後は、坂の上の雲ミュージアム。
「坂の上の雲」は司馬遼太郎氏の小説で、
松山出身の軍人 秋山好古・真之兄弟と正岡子規の三人を中心に
近代国家をめざす明治の日本が描かれています。
建物の設計は建築家の安藤忠雄氏で、2007年に開業しています。
ガラスとコンクリートが特徴的な建物で、
ガラスは一段上にいくごとに外にせり出す外観になっています。
正門からエントランスまでに設けられている長いスロープ。
エントランスホールの三層吹き抜け空間には、印象的な「空中階段」があります。
建物の平面は正三角形で、中心に設けられた正三角形のホールの外周を回るようにスロープが配されています。
館内の各階はひと続きのスロープで結ばれていて、
ゆっくりと歩きながら展示を見ることができる空間になっています。
壁一面に展示されているのは、
1968年から産経新聞夕刊で1296回にわたって連載された「坂の上の雲」の記事。
内部の壁も空に向かって5度傾いています。
ミュージアムからは隣接する萬翠荘が望めました。
トップライトから落ちる自然光が、壁を伝って内部を照らしていました。
先ほどの空中階段は、途中に支柱がなく長いスパンを両端のみで支えている珍しい構造をしています。
日常では三角形や斜めの壁を体感することはなかなかないので、面白い経験をしながらの見学でした!
…
図らずも様々な時代の建築物を観ることができ、松山を堪能することができました。
食べ物も美味しく、穏やかな雰囲気が魅力の四国。
関東からは少し距離がありますが、何度でも訪れたい土地だなぁと感じました。
tahara