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2021.12.24

小笠原伯爵邸

こんにちは。スタッフの田原です。

 

先日、事務所の忘年会でお世話になっている方をお招きし、

 

「小笠原伯爵邸」でディナーをしました。

 

以前から訪れてみたかった場所のひとつで、終始感激していました(笑)

 

 

小笠原邸は新宿・河田町にあるスパニッシュ様式の洋館です。

 

小倉藩10代当主の小笠原忠忱の嫡子である小笠原長幹伯爵が、

 

関東大震災後の昭和2年に自邸として建てた鉄筋コンクリート造の住宅。

 

設計は、大正・昭和前期の和洋折衷様式建築を得意とした曾根中條建築事務所。

 

日本にスパニッシュスタイルの建物が導入されたのは大正末から昭和初期にかけてのことで、

 

小笠原邸はその初期の代表例だそうです。

 

戦後GHQの接収を経た後、昭和27年に東京都の所有となり、

 

建物は児童相談所として活用されました。

 

しかし老朽化により昭和50年に施設が移転、その後長い間空き家状態が続き、

 

一時は解体も検討されたそうです。

 

そこで都は民間への貸し出し保存を決定し、

 

平成14年からレストラン「小笠原伯爵邸」として保存運営がなされています。

 

古写真をもとに忠実に行われた修復工事のおかげで、

 

小笠原邸は竣工当時の輝きを取り戻したとのこと。

 

正面玄関の庇は、葡萄棚のデザイン。

エントランス扉の上部には、小鳥のモチーフの鉄製明かり取り。

 

邸内には小鳥のモチーフが随所にみられました。

 

 

ステンドグラスは、日本最初期のステンドグラス作家・小川三知氏による作品。

 

 

スペイン建築の特徴の一つでもあるパティオ(中庭)は、

 

この季節ならではのクリスマス仕様になっていました。

 

パティオは建物の中心にあり、屋上庭園に続く階段がありました。

 

屋上の床タイルは、ボランティアの方々によって磨きなおされ、

 

当時のものをそのまま使用しているとのこと。

男性のみが語らう場所だったシガールーム。

 

ヨーロッパの煙草や葉巻がトルコやエジプトから輸入されたことから、

 

西洋館の喫煙室はイスラム風に造ることが当時の習わしだったそうです。

 

 

 

 

もちろんお料理も美味しく、スパニッシュ建築でスペイン料理を楽しみました。

 

 

 

 

歴史を感じる洗練された空間で、食事を楽しむことができてとても贅沢な経験でした。

 

今回は暗くなってからの訪問だったので、次は明るい時間帯に訪れてみたいなと思います!

 

 

 

さて、2021年も早いもので残り一週間となりましたね。

 

建築設計の世界に飛び込んでから、あっという間に一年が過ぎていました。

 

日々学びながら戦力になれるよう、来年も一層励みたいと思います。

 

事務所は28日から年末年始休暇とさせていただきます。

 

今年も一年間お世話になり、ありがとうございました。

 

みなさま、良いお年をお迎えください。

 

tahara

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