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2022.01.25
ripples | minä perhonen
とある古本屋さんで偶然手に取った本。
minä perhonenのビジュアルブック「ripples」。
装丁が美しく目を奪われました。
静かなデザインに中にテキスタイルや原画、スケッチなどが集められています。
紙の手触りも良くページをめくる毎にminä perhonenの世界に没入していきます。
デザイナーである皆川さんの服づくりに対する考え方にも惹かれます。
少しご紹介。
『丁寧に』
できるだけ質の良いよい素材を選び
できるだけ丁寧なつくりで
それでいて遠くないものを
つくりたい
精巧な刺繍や織り、プリント
繊細なステッチ
細部にこだわり抜いて
機械が人の手仕事のようにふるまうよう
プログラムする
『日々の起伏』
光や空、風のかすかな変化や
草花の移り変わり
1日とて同じ日はなく
またどの日も変哲もなく
起伏に富んでいる
日々の起伏から服をつくりたい
着る人の日々にさざ波のような
起伏をもたらす
風景の一部になれたらと思う
背景となる建築。
そんな自分の設計思想とも重なるような感じがして、
読んでいて心にすっと染み込むような感覚があります。
日々の目紛しさに飲み込まれそうになりますが、
目線がすっと遠くに伸びるような、清らかな空気で深呼吸したような、
そんな素敵な一冊。
これから何度も見返すことになりそうです。
iso