blog
2023.08.29
古河総合公園
先日、以前に先輩にお勧めされたいた古河総合公園へ。
妹島和代さんと内藤廣さんの設計された施設があり以前から知ってはいましたが、
行く機会がないまま教えていただいてから早数年。
いや〜素晴らしい公園でした。ちょっと感動するぐらいに。
もっと早く行けば良かったと後悔しました。
全体の監修とランドスケープは京都大学で教授をされていた景観学者の中村良夫さん。
全体の配置や緑と湖のバランス、建築との調和も含めてとても心地よい景色が広がっていました。
このゆっくりとした時間に浸っていると、体も自然とリラックスしていくのが分かります。
公園の中心にある御所沼。
公園に入ると真っ先にこの景色が目に飛び込んできます。
富士見塚。
塚浅間山や赤城山など関東平野をふちどる名峰を眺められるように、
御所沼を復元したときの残土を積み上げて作られたそうです。
芝すべりのスポットとして、子どもたちに大人気とのこと。
内藤廣さん設計の管理等。
公園との調和といい、馴染み方といいとても秀逸な設計です。
この辺りのバランス感覚はさずが内藤さん。
竣工当時は外壁は黒だったと記憶していますが、塗り直したのでしょうか。
今の色の方が個人的には好きですね。
軒先のディテールもパシャリ。
雨樋の下に板金を仕込んで雨樋を隠し先端をシャープに見せています。
設計はよく鳥の目と虫の目と言われますが、
公園の全体を俯瞰して観察する目が鳥の目だとすると、
このディテールを見る目は虫の目。
どこに行ってもこの両方を行き来して全体を観察してしまうというのは、
設計者あるある。というか職業病(笑)
内藤さんが講演でこの管理棟の設計の経緯を話されています。
私の設計手法「建築にできること」
ご興味のある方は → https://www.tozai-as.or.jp/mytech/98/98_naito11.html
そして妹島和世さん設計のカフェテリア。
公園の中という場所を読み解き、外部のような林の中のような建築を構想したそうです。
柱がランダムに林立していてとにかく建築の軽やかさが半端ない。
鉛直力は細い柱が受け、水平力は4枚の鏡面壁が負担しています。
なんだこれは!と発表当時に衝撃を受けたことを思い出します。
当時はさぞ公園から浮いているのだろうと思いましたが、
そんなことは全くなく、公園の背景として自然な佇まいのように感じました。
妹島さんも講演でこのカフェテリアの設計の経緯を話されています。
私の設計手法「自作について」
ご興味のある方は → https://www.tozai-as.or.jp/mytech/98/98_sejima06.html
建物だけではなくランドスケープ含めて色々と感じることが多かったです。
猛暑の中での散策でしたが違う季節にも行ってみたいと思います。
古河総合公園、お勧めです。
ぜひ。
iso