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BABA VOVO

※                                                           

閑静な住宅街に建つご夫婦の住まいです。

敷地は区画整理された40坪ほどの土地。

周辺には新しく住宅が建ち四方は将来的に囲まれることが予想されました。

敷地を訪れた時に不確定要素が多いこともあり、積極的に外部に開く住まいではなく、

豊かな内部空間を構築することが適切であるように感じました。

物が少なくミニマルにすっきり暮らせる家、

というご要望とも相性がいいように思いました。

さらにグレー系のクールな雰囲気を好んでいたこともあり、

光の変化が空間を変遷させていくような、そんなイメージで検討を重ねました。

 

奥行きの長い敷地に対し、南側に庭を出来るだけ残し北側に寄せた素直な配置計画としています。

一台分の駐車スペースを確保することで生まれる建物のズレを利用し、

内部空間にリズムと変化をもたらすプランを考えました。

1階のメイン空間はLDKのみとし、2階に水回りと個室を配置。

2階にプライベート空間を集約させたことで、

1階のLDKに広がりのあるのびやかな空間が確保できています。

 

各所の収納は全て造り付けとし、扉で隠し雑多な物が見えないように配慮しています。

仕上げは白を基調として1階の床はフレキシブルボードでモノトーンでまとめ、

階段のトップライトや動線の先に感じる微細な光の変化で、

内部空間が優しく柔らかい雰囲気になるように計画しています。

寡黙な印象のファサードは前面道路からの防犯やプライバシーに配慮し窓をなくしています。

内部空間と呼応するようなにミニマルな印象の佇まいが、

この家の雰囲気をや印象、イメージを静かに語っているように思います。

 

ミニマリストとは不要なモノを捨てることではなく、本当に必要なモノを見極める人のこと。

まだまだ変化するであろう暮らしと、ミニマルな空間がどのように絡まっていくのか。

今後の変遷も楽しみなミニマリストのご夫婦のお住まいです。

弊社の展覧会「礒健介の建築展–さりげなくただ在るように」の会場デザイン。

築90年を超える元産院の建物をシェアオフィスとしてリノベーションした、

nokuticaの一室で展覧会を開催しました。

写真や模型、図面を中心とした展示を行い、趣ある雰囲気を壊すことない展示を心がけ、

背景となるディスプレイや展示パネルはnokuticaの整然とした空間をイメージしました。

一部の展示台をスタイロフォームにペンキを塗ったDIYで施工しています。

展覧会後は廃棄するのではなく模型材料として使用できる計画としました。

 

玄関で靴を脱ぐというnokuticaの特徴を踏まえて、ゆっくりと展示を眺めていただくために、

併設されている二坪喫茶アベコーヒーさんの喫茶スペースとしても使用できるように、

スツールやベンチを置き、寛げるスペースを設けています。

住宅の模型を眺めながら、模型の中に入り込み住みての暮らしを想像し、

作品の中に没入することができる時間と空間を目指しました。

来場者がコーヒーを飲みながら展示を楽しむ姿が印象的な展覧会となりました。

緑が点在する静かな住宅街に建つ3人家族の住まいです。

南側前面道路の向かいは敷地から3m以上高く、

北側は2m程度低くなっている高低差のある敷地でした。

南側の眺望や光、通風などの住環境と建主の要望を考慮すると、

2階LDKの計画が望ましいと考え設計を進めました。

 

密集する近隣から適度に距離をとりながら、

プライバシーにも配慮した開口部のあり方を意識しました。

建主の要望でもあった光が美しい空間を実現するべく、

開口部の数は最小限に絞り適切なサイズと位置の検討を重ねました。

遠くに樹木や抜けがある位置に2階コーナ窓を設け、

ベンチと花台を兼ねた南の窓は外壁面から一段下げ堀を深くすることで、

静かで柔らかい光が室内を満たしています。

また、開口を最小限に抑えたことで隣地と視線がバッティングすることなく、

落ち着いて生活できる住環境が生まれました。

さらに、切妻の深い軒の出が3m高い南側隣地の視線をカットします。

玄関脇や階段の小窓がからの光が住人を優しく迎えてくれます。

煌々と明るい住環境ではなく、ほのかに感じる静かな光が、

室内に柔らかな雰囲気をつくりだしています。

LDKの屋根なりの天井はおおらかで豊かな気積をつくり開放的な空間です。

 

外観は室内空間を呼応するように落ち着いたグレー系を採用。

雑多な住宅街の中で浮遊したような中性的で静かな佇まいが印象的です。

外構の植栽や花台の植物が外観を彩る日が楽しみな、

時間によって刻一刻と変化する光を楽しむ住まいです。

 

遠くに山並みを望み田畑が点在する住宅地に立つ、ご家族4人の平屋の住まいです。

敷地に余裕があったことや建主からの要望、周辺環境との兼ね合いを考慮すると、

平屋が相応しいと感じ設計をスタートさせました。

 

敷地は学校のグランドに隣接し周囲の賃貸アパートと向かい合うことから、

どのようにプライバシーを確保するかが課題でした。

また、周辺に遮るものがないため、防犯の点からも開放的な計画は不向きだと感じました。

そこで、閉じながらも閉塞感がなく開放的で居心地の良い空間のあり方を探り、検討を重ねました。

 

プランは動線の効率化と距離感、住環境を考慮して矩形を基本とし、

キッチンを囲むように回遊動線をつくり、各部屋と水回り、リビング、ダイニングを結んでいます。

各部屋を建物四隅に配置することで内部に程よい距離感をつくりだしました。

内部は四隅に屋根なりの勾配天井が流れ櫓のようなロフトへと続きます。

キッチンは根太梁の踏み天井と黒いタイルが白い空間のアクセントになっています。

床座の生活に合わせて床は杉の無節フローリングを採用しました。

 

屋根は矩形の建物に呼応するようにシンプルな寄棟屋根。

おおらかな屋根は周囲に落ち着きと安定を与えています。

四方に広がる長い軒は風雨から建物を守り汚れや劣化を防ぎ、

夏場の日射遮蔽にも効果を発揮します。

また、2階建て賃貸アパートからの視線を遮り、

軒を低く抑えることで周囲に対し圧迫感が出ないよう配慮しています。

こうべを垂れるような佇まいは建主の謙虚でやさしい姿にも重なります。

 

内部は勾配天井を活かした開放的な空間。

リビングのヌックはゴロゴロしながら外を眺めるためのご主人の特等席です。

キッチン上部にはロフトを設け開放することで空間の広がりと空気の循環を促しています。

また、物が増えることも想定し、収納スペースとしての機能もあります。

 

伸びやかにやさしく包まれた空間と暮らしがどう溶け合うのか。

そして、どんな時間を紡いでいくのか、とても楽しみなお住まいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福岡県や佐賀県を中心に木を生かした美しいデザインの住宅を提案している、斉藤工務店大宮事務所のインテリアデザイン。

 

関東進出の拠点となる事務所のため、執務スペースと併せて広報的な空間やお客様との打ち合わせスペースの計画が求められました。

斉藤工務店はCOANやfcaなどのモデルハウスを展開し、自然素材をふんだんに使用した暮らしの情緒を大事にする住まいづくりに特徴があります。そこで、それら大切にしている考えや要素を積極的に取り入れ、

この事務所を訪れると斉藤工務店の提案する住まいの雰囲気が自然と伝わるようなデザインを心がけました。

 

無味乾燥になりがちな事務所空間は出来るだけ無垢の木を使い温かみのある空間とし、中央の会議室は閉塞感を軽減するためスチールパーティションを採用しています。

木の温かさの中にスチールの重量感ある素材を配置し、全体の雰囲気が柔らかくなり過ぎないように意識しています。

エントランスの目隠し格子はモデルハウスCOANの大切なデザイン要素であり、

打ち合わせスペースの小上がりはキッズスペースや床の間ような展示スペースを想定しています。

 

また、限られた空間を活かすため家具の高さに変化をつけて空間を緩やかに仕切る計画とし、可動式とすることで今後の増員を見据えてより自由度の高い柔軟な対応ができるように配慮しています

所々に色を使うことでデザインアクセントにしつつ各スペースの性格分けし、気分に合わせて作業や休息できるように様々な居場所を設けています。

ラウンドテーブルを配置したラウンジは休憩やランチを兼ねた社員同士が気軽に交流できるスペースでもあります。家具には書籍や雑誌を立てかけて、自由に閲覧できるように設えています。

 

住まいのような雰囲気が漂う事務所は、斉藤工務店の家づくりに対する想いや考えが伝わる空間になったように思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丘陵地の頂上部に位置し遠く丹沢や多摩丘陵を望む敷地に建つ、ご夫婦お二人の住まいです。

北側に公園、西側と東側は3m以上の高低差のある隣地に接した、見晴らしの良い場所にあります。

初めて敷地を見た時に、大仰な姿ではなく、おおらかな屋根がそっと架り、慎ましく佇んでいる小屋のイメージが浮かびました。

また、当初建主が平屋を希望されたこともあり切妻屋根の佇まいが相応しいと感じました。

プランも建物と呼応するようにシンプルであることを心がけ、大きなワンルームのような一体的な空間で暮らしが展開するイメージで設計を進めました。

 

建物は抜けの良い敷地の特性を活かすため、東西方向に抜けをつくり水廻り以外は仕切りのない明快な空間。

1階床は土間テラスへの出入りが容易なように、地面からの高さを抑えたスラブ仕上げとし、冬季の寒さを考慮してスラブ下に地中蓄熱式輻射床暖房システムを採用しました。

東西の軒下空間は室内の土間続きで仕上げを揃え、内外が緩やかにそして自然につながるように意図しています。

壁は珪藻土、天井は根太梁、梁表しの簡素な構成と自然素材が暮らしを包み込みます。

 

2階も間仕切りのない構成。床は畳敷のゴロゴロできる寛ぎ空間。

吹き抜けは1階とつながり、程良い距離感が保てるように配慮しています。

屋根勾配を利用することで1階は軒先を感じる通りの良い開放的な空間が生まれ、

主寝室を兼ねた2階はテントのような安心感のある空間を最小限の勾配操作でつくりだしています。

 

建主がDIYで仕上げた道路面の板塀は歩行者の視線を緩やかに遮る役目として大活躍。

建主と選んだアンティークの無双引戸は時の繋がりを感じることが出来ます。

外観は静かで落ち着いた佇まいとなるよう高さを抑えた平屋に近いスケールを意識しました。

街並みに溶け込み風景の一部になればと願っています。

 

豊かな景色と外部空間を取り入れた、大地と優しくつながる包容力のある住まいです。

 

 

 

 

密集した住宅地の旗竿敷地に建つ家族4人の住まいです。

初めて敷地を見学した時に、隣地から地盤が1m以上低いことや住宅密集地であることなど、採光や通風を考えると2階を生活の中心としたプランがふさわしいと感じました。

北側斜線をかわしながら採光と視線の抜けが最大限に確保できるように建物配置を決定し、過不足のない開口部の数や位置、サイズを意識しながらプランを検討しました。

 

1階は主寝室や水回りなどのプライベート空間を纏めています。玄関は将来建主がバイクを駐輪するとのことからスラブ仕上げのままとし、空間的な連続性を意識して水回り以外は同じ仕上げで揃えました。

階段は2層分の高さのある空間でトップライトからの光が2階やロフトへとゆるやかに導いてくれます。

また、南北に風が抜けるようにトップライトとLDKの間仕切り壁の一部に開口を穿ち、空気と光が通るように計画しました。

 

2階は斜線制限の限度まで高さを確保し勾配天井で広がりのある空間つくり、一部に子供室となるロフトを設けそれぞれの居場所を確保しました。

キッチンの窓から家族の帰宅や来客の気配が伝わる窓、リビングは空を眺める開放的な窓として性格分けしています。

開口部は密集した隣地からのプライバシーや断熱、気密の確保を考慮して最小限で計画。

 

仕上げは建主が無機質な素材を希望されたこともあり床にはフレキシブルボード、壁の一部とキッチン天板は建主のモールテックスDIY。箱階段は他の仕上げとの相性を考慮し、木質系のラーチ、ラワンベニヤを採用。インテリアのアクセントととして効いています。

外壁はインテリアと呼応するようにグレー系のサイディングで全体の仕上げを統一しました。

 

コンパクトでクールなインテリアと抑揚のある内部空間が特徴的な住まいです。

 

 

敷地の正面には遊歩道のある小川と、豊かな緑が点在する長閑な雰囲気の場所に建つ5人家族の住まいです。建主のご要望は皆の居場所があること、変化のある空間、開放的な空間が欲しいという3つ。

ご要望から家族5人の居場所が確保され、つかず離れずの距離で生活が展開されるように、そして空間が単調にならにように計画することを意識しプランを考えました。

 

豊かな周辺環境を享受出来るように2階をLDKとし、建物正面には学校の緑と小川を眺めることができる開口部を設け、1階、2階とも間仕切りを最小限にし、敷地形状を活かした広がりあるワンルームの空間構成を意識しました。

また、床レベルに変化をつけ、表しの化粧垂木とすることで、空間にリズムが生まれるように意図しています。

 

2階テラスの壁は周辺からの視線を遮る高さで設定し、隣家に気兼ねなく使用できます。サッシを引き込むとキッチン、ダイニング、リビング、テラスと一体で使用することが可能になります。日常的には洗濯物干し場として、特別な日にはバーベキューやカフェテラスとして、気分や季節によって使い方は無限です。

また、大きな空間だけではなく一人で寛ぎたい時など、気分に合わせて居場所選べるよう、隠れ家的な書斎や客間も計画。

さらに、バスケをする子供達用にロッカー風の収納や2段ベッド風のロフトなど、子供達が楽しめる工夫も所々に取り入れています。

 

外壁は周辺の緑と呼応するように、経年変化を楽しめるように目地加工した杉板貼り。

表面に目地があることで豊かな陰影を生み、多彩な表情を見せてくれています。

 

家具や床のレベル差でそれぞれの居場所や広がりをつくり、つかず離れずの距離感で家族の暮らしが展開するリズムのある楽しい住まいです。

 

 

風光明媚な糸島に建つ3人家族の住まいです。

初めて敷地を見た時に、自然豊かな環境を生かし、伸びやかで清々しい住まいのイメージが浮かびました。

さらに、時間と共に年月を重ねていく住まいの姿が相応しいと感じ、周辺の田畑や山の豊かな緑を眺めながら暮らしが展開されるようなプランを意識して設計を進めました。

 

建物配置は山並みが正面になるように考えた結果、敷地に対して斜めの配置が導かれました。屋根は山並みや街並みと違和感なく溶け込むシンプルな切妻屋根を採用したことで、周辺に馴染んだ落ち着いた雰囲気をつくり出しています。

外部での生活を充実させたいというご要望から、バーベキューや家庭菜園が楽しめるように大きなデッキテラスと軒下空間を設け、積極的に外部空間を使ってもらえるように計画しています。

 

1階はキッチンを家の中心に配置することで回遊性をつくりだし、家事動線が効率良くコンパクトにまとまるように計画しています。

玄関の先に設けたサロンは景色を眺めるカフェスペースや談笑スペース、収納スペースと多目的な空間。軒下空間と繋げることで庭と一体的に使用することも想定しています。

 

吹き抜けと繋がる2階は落ち着いた主寝室と開放的な子供室。

廊下に収納棚とベンチを設けただの移動空間にならないように配慮し、景色を眺めながら一息つく寛ぎスペースとなるように計画しました。

LDKや2階廊下からの視線はテラス、庭、田んぼ、山並みへと繋がります。

 

仕上げは床に杉板のフローリング、壁に珪藻土、天井にアルダー板貼りなど自然素材を積極的に使用しています。冬は薪ストーブで暖をとり吹き抜けを介して暖気が家中を巡ります。

 

稲穂が揺らめく姿を眺め山並みに沈む夕日に日々を愛おしみ、庭の緑が四季を伝える、豊かな自然に囲まれた爽やかな住まいです。

 

 

 

※建築家ポータルサイト「KLASIC」で糸島の家を取り上げていただきました。

 記事はこちらから →  https://www.klasic.jp/construction/22722/

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