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2025.12.08
ガンツウ
先日、設計の担当者Niaの伊藤さんのご配慮で、
瀬戸内海をめぐる客船「ガンツウ」にはじめて乗船しました。
もちろん宿泊はしていません(笑)
私が堀部安嗣建築設計事務所に在籍していた当時、ちょうどガンツウの設計が進んでいました。
直接の担当ではありませんでしたが、スタディ模型や図面、打合せの空気感、
設計にまつわる断片的な会話などをそばで見聞きしていたこともあり、
なかなか感慨深いものがありました。
図面や写真等では見ていましたが、やはり実物は格段にいい!
「船と建築」「瀬戸内の風景との対峙」「空間性」「非日常性」「情緒性」「快適性」「機能性」などなど。
そのすべてを同時に成立させるという、極めて高度で繊細な試みが、
静かに、しかし確かな熱量をもって進められていたことを思い出します。
当時はどうやって設計するの?という想いでしたが、
造船と建築の設計の違いは想像以上に困難だったはずです。
水平線の切り取り方、視線の抜け、デッキや客室の居心地、
身体の動きに沿うスケールやプロポーション。
どれもが決して雄弁ではないですが、深く記憶に残っています。
素材の質感も同様で、木や左官、金属が、それぞれ主張しすぎることなく、
瀬戸内のやわらかな光や風景を受け止めるための「背景」として、
静かにそこに在る、というような趣があります。
瀬戸内の穏やかな光と水面に包まれながら過ごすひとときは、贅沢そのもの。
キャストの皆さんの気配りも素晴らしく、リピート客が多いというお話も納得です。
この機会をつくってくださったNiaの伊藤さん、ありがとうございました。
次回は乗客として!
果たしていつになるのか…
懐はついてきませんが、気持ちだけは前向きです(笑)





ガンツウ公式サイト https://guntu.jp/
以下、公式サイトより。
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せとうちの海に浮かぶ、ちいさな宿。
「ガンツウ」は、瀬戸内海でとれる小さなイシガニの備後地方の方言です。
お乗りいただくお客さまにも地元の人々にも、その小さなカニのように永く愛される存在となるように、
そして瀬戸内の伝統、文化、自然を豊かな滋味として味わってもらえるようにという想いを込めて、この船を「ガンツウ」と名付けました。
建築家・堀部安嗣氏のデザインによる太陽や海の色を映し出すシルバー色の船体の中には、わずか17室の全室テラス付きの客室のほか、「お好きなものを、お好きなだけ」をコンセプトとするダイニング、
海の見える鮨カウンター、障子越しに柔らかい光が届くラウンジ、檜の浴槽とサウナのある浴場など、思いのままにお過ごしいただける空間が広がっています。
季節ごとに移ろいゆく瀬戸内海の風景と一体になり、「ただ、過ぎゆく時を愉しむ」、そんな穏やかでのんびりとした旅をお楽しみください。
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